設立の背景と目的

世界的に持続可能な発展への関心が高まっており、生物多様性の豊庫であり人間生活を支えている閉鎖性海域や沿岸海域の環境保全・創造、沿岸陸域における環境共生型まちづくりの推進が重要な課題となっております。

大阪湾は、大阪湾沿岸域の社会経済基盤としての役割を果し続けておりますが、陸域からの排出物の影響を受けやすい閉鎖性海域であり、陸域の諸活動の拡大に伴って、生物多様性の喪失、水質・底質の悪化など環境を悪化させてきました。これに対し、沿岸陸域にとっての環境財である大阪湾への人々の愛着は強く、大阪湾の環境を保全・創造するとともに、持続可能な発展のための新しい社会基盤として大阪湾を甦らせることが重要な課題となっております。

一方、大阪湾沿岸陸域は、関係自治体による環境基本計画の策定や大阪湾臨海地域開発整備基本計画の策定など、環境と調和するまちづくりの方向へと展開しつつありますが、1995年1月17日未明に発生した兵庫県南部地震による阪神・淡路大震災は、広域的・国際的な交通・物流機能、高次都市機能などの局所的集中型の大都市圏構造の問題点を露呈し、新たなネットワーク型構造への転換を重要な命題として提示いたしました。同時に、防災と環境保全・創造が両立したまちづくりが強く求められることが明らかになりました。大阪湾沿岸陸域は、古くから日本の経済・文化の中心として繁栄した地域でもあり、国土の先導拠点として、またアジアのさらなる発展の中核としての役割を果たすとともに、自然環境と共生する空間として甦ることが強く望まれております。

大阪湾沿岸域環境創造研究センター(通称:大阪湾研究センター)は、このような状況に鑑み、大阪湾の環境保全・創造と環境創造型インフラストラクチャーに関する研究を展開してきた大阪湾新社会基盤研究会並びに姉妹団体の成果を引き継ぎ、大阪湾沿岸域(大阪湾および沿岸陸域)の環境及び市民に対して、環境の保全・創造並びに環境共生型まちづくりに関する事業を行い、また沿岸域環境に関する国際協力の事業を行い、沿岸域環境の保全・創造に貢献するとともに、環境と調和する豊かな社会の形成に寄与することを目的として設立したものであります。